お庭の維持管理におすすめの除草剤は、初めて使う方にとって「どうやって使えばいいの?」「種類が多くて何を選んだら良いか分からない」と悩んでいる方が多いと思います。
除草剤には大きく分けて2つの種類があって、種類ごとに使い方から散布のタイミングなどが異なるので、しっかりとそれぞれのメリット・デメリット、そして特徴を理解しておく必要があります。
そこで今回は、「除草剤の使い方を知りたい!」という方に役立つ以下のことがわかる記事になっています。
- 液体・粒剤(顆粒)タイプの除草剤の使い方
- 除草剤の効果的な使い方
- 天気・時期・時間帯は?除草剤を散布するタイミング
- 液体・粒剤(顆粒)タイプの効果が出るタイミング
- 除草後の一手間で効果的な雑草対策を行う方法
- 除草剤を使うときは安全面にも配慮しよう
- 液体・粒剤(顆粒)タイプ、農耕地用、非農耕地用のおすすめ除草剤を紹介
- 自分にぴったりの除草剤の選び方
「除草剤の使い方を知りたい」「はじめて除草剤を選ぶ」という方に役立つ記事になっているので、ぜひご参考ください!
除草剤の使い方を種類ごとに解説!液体と粒剤の散布方法
除草剤には大きく分けて「液体タイプ」と「粒剤(顆粒)タイプ」の2種類があります。
1. 液体タイプの除草剤の使い方
液体の除草剤は「茎葉処理型」と呼ばれる除草剤で、既に生えている雑草に散布して使うタイプです。
効果が出るタイミングについては後述しますが、直接雑草に散布できるので即効性があるというメリットがあります。
また液体タイプの除草剤には、除草剤が触れた部分のみ枯れる「接触型」と、茎・葉・根から吸収された成分が雑草内で浸透して全体が枯れる「移行型」の2種類があります。どちらのタイプもこれから生えてくる雑草には効果がありません。
液体タイプ除草剤の使い方は、これから雑草が大きく成長するタイミングで散布するのが理想的で、雑草が生い茂る4〜10月頃に散布することで効率的に除草できます。
液剤タイプには薄めて使う希釈用と、薄める必要がなくそのまま散布できる希釈済み(シャワータイプ)の2種類あります。
希釈用は、水で薄めて噴霧器やジョーロ等で散布できます。
希釈倍率は製品ラベルに記載されておりますので、対象雑草にあわせて希釈します。
希釈用は、水で薄める手間や散布するための噴霧器などを用意しなければなりませんが、広範囲に散布することができるので経済的です。
希釈済み(シャワータイプ)は、その名の通りすでに希釈されているので薄める必要がありません。
製品ボトルの蓋を開栓すると注ぎ口がシャワーヘッドのように穴が開いているので、そのままボトルを傾けてジョーロのように散布することができとても便利です。
広範囲に散布しようとすると何本も必要になるため割高となってしまいますが、ご自宅のまわりや駐車場、お墓など、散布範囲が狭い時は重宝します。
2. 粒剤(顆粒)タイプの除草剤の使い方
粒剤(顆粒)タイプの除草剤は、「土壌処理型」と呼ばれています。
土壌処理型は地面に撒くことで、除草剤の成分を土の中に浸透させ、雑草が根から成分を吸収すことで枯らす仕組みとなります。
液剤タイプ(茎葉処理型)のように、直接地上部の葉や茎にかけて吸収させることができないため、草丈が30cm以上ある大きな雑草の場合、枯れるまで結構時間がかかります。
雑草の種類や天候などによって変わってきますが、おおよそ1週間程度で変色し弱ってきます。
完全に枯れるまで3週間程度かかる場合もあるので、大きな雑草が群生している場合は、面倒でも少し刈ってから撒くとより効果的に枯らすことができます。
液体タイプの除草剤と同じく、散布量は製品によって異なるので必ず説明書やラベルを確認して適切な量を散布するようにします。
粒剤タイプの除草剤は手で散布することもできますが、そのまま散布するとムラができてしまうので、散粒器を使用して散布すると均一にムラなく散布することができます。
詳しい粒剤の使い方については、以下の記事で解説しているのでぜひご参考ください。
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除草剤の効果的な使い方は?3つのポイント
除草剤の使い方について解説しましたが、間違えた使い方をしてしまうとせっかく散布しても思ったような効果を得ることができません。
ポイント1 使い方を守る
液体タイプ、粒剤(顆粒)タイプ問わず、製品のパッケージに散布方法や希釈が必要であれば希釈倍率について記載されたラベルが貼り付けられています。
除草剤を使用する前に、必ずこのラベルを読んで正しく除草剤を使用することで、除草剤が持つ効果を最大限に発揮することが可能です。
特に希釈して使う液体タイプの場合、希釈倍率を間違えると雑草が枯れなかったり、除草剤を多く消費してしまったりすることになるので注意が必要です。 粒剤タイプも雑草の種類によって散布量が異なるので、液体粒剤のいずれかを使用する場合は、必ず製品ラベルを確認するようにしましょう。
ポイント2 キレイな水を使用する
希釈が必要な液体タイプの除草剤を使用するときは、必ずキレイな水を使用しましょう。
雨水を使用したり、じょうろに残っていた汚れた水を使用したりすると、除草剤が汚れを吸着してしまい、雑草に散布するときに十分な効果を発揮できなくなってしまいます。
そのため、除草剤を希釈するときは必ずキレイな水を使用するようにしましょう。
ポイント3 均一に散布する
除草剤を散布する際に撒きムラがあると、せっかく除草剤を使用しても完全に雑草を除草することができません。
除草したい場所全体的に、除草剤がムラなく均一に行き届くよう散布することを意識しましょう。
縦方向や横方向、S字を描くようにジグザグに散布したり、縦方向と横方向で2回散布したりすることでムラを減らすことが可能です。
また手やジョーロで撒くよりも、噴霧器や散粒器を使用して除草剤を散布すると、より簡単にムラなく散布することができます。
除草剤はいつ散布すればいいの?天気や時期・時間帯のタイミング
除草剤は適切な時期や天気・時間帯に散布すれば、製品が持つ最大限の効果を発揮しやすくなります。
一方でタイミングが悪ければ、十分に除草効果を発揮できないので除草剤をムダにしてしまうことも…
液体タイプは晴れのタイミングで散布する
雑草も植物です。
一般的に植物は午前中に活発に葉や茎、根から水分や養分を吸収するので、散布するタイミングとしては早朝が最も効果的です。
ただし散布後すぐに雨が降ってしまうと、せっかく葉や茎に付着した除草剤が雑草に吸収される前に流れ落ちてしまいます。
そうなると除草剤の効果が十分に発揮されなくなってしまいます。
一般的な目安として、散布後6数時間程度(理想は半日以上)経過すれば、降雨の影響を受けなくなると言われているので、雨が降らないタイミングを見計らって作業を行いましょう。
最近の液体タイプ除草剤の中には、散布後1時間経過すれば、その後すぐに雨が降っても効果に影響が出ないという製品も販売されています。
これは散布した除草剤が植物に吸収・浸透するスピードを向上させた製品となっているため、仮に1時間後に雨が降ってしまっても、その時にはすでに吸収されているためしっかり枯らしてくれるというわけです。
一言で液体タイプと言ってもさまざまな種類があるので、お好みで使いやすいタイプの除草剤を選びましょう。
粒状(顆粒)タイプは土壌が湿っているタイミングで散布する
粒状タイプの除草剤は、地面に落ちた粒から成分が土壌に浸透して効果が発揮される仕組みなので、土壌に浸透しやすいタイミングで撒くことがカギとなります。
乾いた状態の地面よりも、やや湿った状態の地面のほうが粒から成分が浸透しやすいので、雨がやんだタイミングで撒くのが効果的です。
夜から降った雨が翌朝には止んで、終日晴れという日の午前中がベスト!
しかし、そのような都合の良いタイミングを待っている間にも雑草はどんどん成長してきます…
雨が降らないのであれば、多少地面が濡れる程度に散水してから撒けばOKです。
雨上がりや散水してから撒いた方が良いメリットとしては、成分が土壌に浸透しやすくなる以外にも、飛散(ドリフト)防止にもなります。
粒剤の粒の大きさにもよりますが、結構細かい粒の場合、風で飛んでしまうことがあるので、湿った状態で撒くことによって飛散(ドリフト)を抑えることができます。
粒剤タイプ(土壌処理)の場合、液剤タイプ(茎葉処理)のように撒いた後の降雨に関しては、少々の雨であればあまり気にしなくても大丈夫です。
ただし大雨やゲリラ豪雨は例外で、大量の雨水と一緒に除草剤の成分が植物の根域(根が張っている範囲)の外まで流されてしまうため、効果がだいぶ落ちてしまいます。
粒剤タイプ(土壌処理)のもう1つの効果的な散布のタイミングとして、雑草が生える前、もしくは発生初期の段階で撒くことです。土壌に浸透した除草剤の成分が分解されるまでの期間(約3~6ヵ月間)除草効果が持続しているので、雑草の発生を抑えることができます。
毎年雑草が繁茂して大変な場所に春先に撒いておけば、だいぶ雑草の発生を抑えられると思いますのでぜひ試してみてください。
風の強いときは避ける
液体・粒剤(顆粒)タイプ共に、風の強いタイミングで散布してしまうと、除草剤が飛ばされてしまい均一に散布できません。また近隣へ飛散してしまう恐れがあるので、近所トラブルに発展する可能性もあります。
そのため液体・粒剤タイプ共に除草剤を散布するときは、風がないときに散布するようにしましょう。
いつから効果が出る?液体・顆粒タイプの効果が出る時期
タイプ | 効果の発現 | 効果の持続 |
液体 | 約3~5日後 | 持続効果はない |
粒剤(顆粒) | 約1~2週間 | 約4ヵ月~半年 |
除草剤は上記の表にあるように、液体タイプと粒剤タイプで効果が現れるタイミングが異なります。
まず液体タイプは葉や茎から直接吸収されるため効果の発現(枯れ始め)が速いです。除草剤散布後、数時間雨が降らなければ3~5日で葉が褐色し始め枯れてきます。
また、液体タイプは散布した雑草のみを枯らすので、土の中の種子には効果がありません。
そのため1~2週間程度で土の中にあった種子や新たに飛来した種子が発芽しまた新しい雑草が生えてきます。
次に粒剤(顆粒)タイプの除草剤は、液体タイプと比べて即効性はないものの、効果の持続性が高いのが特徴です。
散布後、土壌に浸透するまで約10日程度かかりますが、除草効果(抑草効果)は長いものだと半年程度持続すると言われており、除草作業の頻度を大幅に軽減できます。
その反面、土壌内で成分が広がってしまうと周辺の植物にも影響を及ぼす恐れがあるため、近くに花や樹木、野菜などの植物を植えている場合は注意が必要です。
散布後に防草シートなどの対策でもっと除草の手間が省ける!
除草剤を散布したら、できれば長く除草効果を持続させたいものです。
しかしそのまま除草剤を散布しただけでは、液体タイプの場合すぐに新しい雑草が生えてくるので、維持するためにまた除草剤を散布しなければなりません…
防草シート+砂利・マルチング材の効果
防草シートと砂利・マルチング材の相性はとても良いので、この2つを除草剤を散布したあとに導入すると除草の手間を大幅に省くことができます。
しかし質の悪い防草シートを選んでしまうと、「安かろう悪かろう」で耐久性が低いというデメリットがあります。耐久性などしっかり確認して選びましょう。
防草シートと砂利で雑草対策を行う際のコツは、事前処理としてしっかりと雑草を除草することです。
除草剤を散布して雑草を枯らしたら、雑草を草刈り機や手鎌などで丁寧に刈り取って集草します。
このとき、茎の太い雑草などは防草シートの破れる原因となる場合があるため、地上部に残さないように取り除くと失敗のリスクを低くすることができるのでおすすめです。
防草シートと砂利を敷くところの雑草を取り除いたら、凸凹を減らすように整地して防草シートを敷き、その上に砂利を敷きます。砂利やマルチング材の他にも、レンガやブロックなどと組み合わせても良いでしょう。お好みで違うものに変えることで、おうちや庭の雰囲気に合わせることができます。
防草シート+人工芝の効果
先ほどと同じ要領で、維持管理が発生しない人工芝を取り入れる方法もあります。
人工芝単体だとすぐに雑草が生えてしまいますが、防草シートと組み合わせることで、防草シートに紫外線や直射日光が当たって劣化してしまうのを人工芝が防いでくれるので、とても効果的に除草効果を長持ちさせることが可能です。
ペットがいるご家庭や、小さなお子さんを庭で遊ばせたいという方には、防草シートと人工芝の組み合わせがおすすめです。
ただしナイロン製の人工芝は劣化が早く屋外での使用に向いていないので、ポリプロピレンやポリエチレン製の人工芝がおすすめです。
グランドカバープランツの効果
グランドカバープランツは、「植物の手入れを楽しみたいけれど、芝生を植えるのは少しハードルが高い」という方におすすめ。
グランドカバープランツとは、地面一面を這うように広がるほふく性の植物を植えることで、緑の絨毯のように美しく魅せることができます。
グランドカバープランツは見た目の美しさもさることながら、雑草対策や土の流出を抑える、さらには土壌の乾燥を防ぐなどのメリットもあります。
グランドカバープランツに向いているとされている「タマリュウ」や「芝桜」などは、月に1回程度のローメンテナンスで維持することができるので、天然芝よりも簡単に管理することができます。「防草シートに砂利や人工芝ではなんだか物足りない…」という方は、雑草対策にグランドカバープランツを取り入れてみてはいかがでしょうか。
除草剤を散布するときは安全面にも配慮しよう
除草剤は雑草を枯らしてしまうほどの強力な薬剤なので、散布するご自身の他に、近隣住民や法律を守りながら正しく散布する必要があります。
そこでここからは、除草剤を散布するときの注意点を3つご紹介いたします。
防護服など除草剤散布用の服装に着替える
除草剤を散布するときは、なるべく肌を出さないようにしましょう。
なぜなら、除草剤が皮膚に触れると痛みやかぶれなどの症状が洗われる場合があるからです。
そのため除草剤を散布するときは、長袖・長ズボン着用の他に、首にタオルを巻き付けて露出を避ける、そして手袋やマスクを必ず着用しましょう。
また、靴にも注意が必要です。
スニーカーなどローカットシューズは足首が露出しやすいので、長靴のような膝下まで全体的に足をしっかりと覆うタイプの靴を履くようにします。
そして、除草剤を散布した後は衣類などに薬剤が付着している可能性があるので、他の衣類と分けてしっかりと洗濯するようにしましょう。
他の人の土地に除草剤が飛散しないように気をつける
近隣の方の土地に除草剤が飛散してしまうと、お庭や畑に植えている植物が枯れてしまいトラブルに発展してしまう可能性があります。
また屋外に干してある洗濯物や布団などに除草剤が付着すると、健康被害のリスクが高まるので、必ず風のない日に散布するようにしましょう。除草剤を散布する予定が決まっているのであれば、事前に伝えて外干しを避けてもらうなどの対策をすると良いでしょう。
非農耕地用除草剤は農作物の管理に使用できない
野菜や果物、樹木、芝、花などの農作物の栽培や管理のために、まずは雑草を除草剤で枯らしてから育てようと考えている方が多いと思います。
しかし除草剤のなかでも農薬に登録されていない除草剤(非農耕地用)は、国が人の健康や環境への影響を評価し、問題が無いと判断できていないという扱いになるので、家庭菜園やガーデニングを含めた農耕地への使用はできません。
これは、農薬取締法(昭和23年法律第82号)という法律で定められており、農薬として登録されていない除草剤を使って農作物などの栽培や管理をした場合は罰せられてしまいます。
それでは農薬に登録されていない非農耕地用除草剤はいったいどこで使用できるの?と思う方もいると思います。非農耕地用除草剤は、道路や駐車場、グラウンドなどの農作物や花などを栽培・管理している植物がない場所でのみ使用できます。
農薬に登録されているかどうかを見分ける方法は、農薬登録されている除草剤の場合パッケージの製品ラベルに「農林水産省登録第○○○○号」というように必ず表示されています。
農薬登録されていない除草剤には、「農薬として使用することができません」というように表示されているので、除草剤を選ぶ時は使用目的に応じてパッケージをよく確認しましょう。
液体・粒剤(顆粒)タイプ・農耕地用・非農耕地用の除草剤のおすすめ10選
除草剤はさまざまなメーカーから、大きく分けて液体、粒剤、農耕地用、非農耕地用の4つにわけて販売されているので、どの除草剤を選んだらいいのか悩んでいる方が多いと思います。
あなたにぴったりの除草剤の選び方
ここまででご紹介した除草剤だけでも10種類あるので、「結局どれが自分にあっているのかわからない…」と悩みを解決できていない方も多いのではないでしょうか。
ここからは、あなたにぴったりの除草剤の選び方を3つのポイントにわけて解説していきます。
農耕地用・液体 ラウンドアップマックスロード
日産化学株式会社が製造・販売を行う「ラウンドアップマックスロード」は、農薬登録されている農耕地用の除草剤です。
希釈して使用する原液タイプと、希釈せずにそのまま使用できるシャワータイプから選ぶことができます。
活性成分の吸収力を高めることができる除草剤なので、散布してから1時間後に雨が降ったとしても確かな効果を発揮することが可能。また植物の活性が低い低温時や、朝露が付いている状態でも使用することができるので、お好きなタイミングで使用することができます。
農耕地用・液体 タッチダウンIQ
シンジェンタジャパン株式会社が製造・販売する「タッチダウンIQ」は、農耕地用の除草剤です。
希釈して使用するタイプで、独自の界面活性剤の効果によって、散布後速やかに薬剤が浸透するので、散布後1時間で雨が降っても問題ありません。
タッチダウンIQは、高濃度の活性成分でスギナをはじめ、ツユクサ、クズ、ササ、竹などの難防除雑草にも優れた効果を発揮します。 サッと広がって根っこまで枯らすことができる除草剤です。
農耕地用・液体 バスタ液剤
BASFが製造・販売する「バスタ液剤」は、農耕地でも使用できる除草剤です。
バスタ液剤は、薬剤がかかった部分に作用する接触型なので、散布後の効果の発現が速いのが特徴です。
多くの作物に登録があり、登録のある作物であれば、畦間・株間など畑の中でも安心してお使いいただけます。
また雑草の根は枯らさないため、地面が崩れない状態で保つ必要がある法面や水田畦畔といった場所の除草にも最適です。
頑固なスギナ、マルバツユクサといった手強い雑草(難防除雑草)はもちろんのこと、いままでに枯れにくかった雑草にも高い効果を発揮します。
非農耕地用・液体 グリホタイガーDX
おてんとさんが製造販売元の非農耕地用除草剤シリーズ「グリホタイガーDX」です。
除草成分として多くの除草剤に使用されているグリホサートイソプロピルアミン塩に、速効性の高い成分のMCPイソプロピルアミン塩を配合することで、一年生雑草・多年生雑草・スギナ等の頑固な問題雑草にすばやく効き始め根まで枯します。
またグリホサートとMCPはどちらもアミノ酸系で、土壌に落下すると土壌の微生物により分解され速やかに消失します。土壌に残留・蓄積しないので環境に配慮した除草剤です。
非農耕地用・液体 グルホシネート18
おてんとさんが製造販売元の非農耕地用除草剤シリーズ「グルホシネート18」です。
グルホシネート18は接触型の除草剤で、薬剤がかかった部分のみに作用し枯らして根は残します。植物の根によって地面の強度が維持されている傾斜地や斜面・法面などで、雑草の地上部のみを枯らしたい場合に最適の除草剤です。
イネ科・広葉問わず、一年生雑草はもちろん多年生雑草にもしっかりと効いて枯らします。
また成分のグルホシネートは、土壌に落下すると土壌の微生物により分解され最終的には「炭酸ガス」「リン酸塩」「水」になります。土壌中に残留・蓄積しないので環境に配慮した除草剤です。
農耕地用・粒剤 コンボラル粒剤
バイエルクロップサイエンス株式会社が製造・販売をしている「コンボラル粒剤」は、農耕地用の粒状の除草剤です。
広範囲の畑地一年雑草(ツユクサ、キク科を除く)の除草に優れていて、散粒器がなくても手袋を着用していれば手撒きもできるので簡単に使用できます。
農耕地用・粒剤 カソロン粒剤
アグロカネショウ株式会社と北興化学工業が取り扱っている除草剤「カソロン粒剤」は、農耕地に使用できる粒状の除草剤です。
有効成分のDBNが、一年草の他に防除困難なヨモギやギシギシ、ヤブガラシ、スギナなどの多年生雑草にも高い効果を発揮します。
種子の発芽も抑えることができるので、枯れ草が目立たないのが嬉しいですね。
秋や冬に散布すれば、気象や土壌環境、雑草の種類にもよりますが、初夏までの数カ月雑草を抑えることも可能です。
非農耕地用・粒剤 草無大臣
おてんとさんが製造・販売元の非農耕地用除草剤シリーズの粒状タイプ「草無大臣」です。
除草成分のブロマシルが、強力な除草・殺草効果を発揮してくれます。
雑草の中でも特に厄介と言われる難防除雑草のスギナ、その他にもヨモギやセイタカアワダチソウなどにもしっかり効いて枯らします。
気象条件や土壌環境、雑草の種類によって効果の発現や持続時間は変わってきますが、おおよそ1週間程度で雑草が変色し枯れ始めて、3週間経過する頃にはほとんど枯らしてくれます。その後、土壌に浸透した成分が微生物等に分解されて消失するまでの約4ヵ月の期間、新しい雑草の発生も抑えてくれます。
1袋(3kg)で最大600平米(約180坪)に撒くことができるので、非常にコストパフォーマンスの高い除草剤です。
非農耕地用・粒剤 ネコソギエースV粒剤
レインボー薬品株式会社が製造・販売を行う「ネコソギエースV粒剤」は、非農耕地用の粒状の除草剤です。
3種類の除草成分を配合しており、一年生雑草・多年生イネ科雑草・スギナなど幅広い雑草に効果があります。
天候や土壌の条件、雑草の種類にもよりますが、おおよそ1〜2週間程度で雑草が枯れ始めて、30日前後経過するとほとんど枯らしてくれます。また成分が土壌に一定期間(約3~6ヵ月)とどまり、その期間は新しい雑草の発生も抑えてくれるので、効果的に除草と予防をすることができます。
箱タイプには、便利な散布容器と手袋が付属します。
非農耕地用・粒剤 クサノンDX
住友化学園芸が製造・販売を行う「クサノンEX粒剤」は、非農耕地用の粒状の除草剤です。
粒剤タイプの除草剤としては効果の発現(枯れ始め)が比較的速く、スギナ・ススキ・ヤブガラシなどにも効果があります。また、植物の活性が低い低温時でも効くのもこの製品の特徴です。
効果の持続期間も長く、気象状況や土壌環境によってだいぶ変動しますが、条件が良ければ約9ヵ月もの間、雑草の発生を抑えてくれます。
散粒容器入りなので、そのまま手を汚さずに手軽に使用でき便利です。
使用目的で選ぶ
繰り返しになりますが、除草剤には農薬として登録されているものと、登録されていないものと2種類があります。そのため、使用目的に応じて除草剤を選ぶ必要があります。
(農耕地用除草剤) | 農薬として登録されている除草剤(非農耕地用除草剤) | 農薬として登録されていない除草剤
田んぼ 畑 花壇 芝生 樹木 公園 緑地 家庭菜園 ガーデニング などの農地 | 道路 駐車場 グラウンドなど ※栽培や管理している植物が 無い場所に使用可能 |
上記のように、使用する場所や目的によって農耕地用と非農耕地用の除草剤かいずれかを選ぶことになるので、まずはあなたがどのような場所で除草剤を使用したいかイメージしてみましょう。
散布方法で選ぶ
粒剤の除草剤は開封したらそのまま撒くだけなのでとても簡単です。
ムラになりやすいので、散粒器などを使用して撒くと良いでしょう。
液体タイプは希釈するタイプとそのまま希釈せずに使用するタイプの2種類があります。
希釈タイプは水で薄めて噴霧器やジョーロで散布します。希釈する手間がかかりますが、広い面積への散布に適しています。しっかりと丁寧に散布したい場合は、ジョーロではなく噴霧器の使用をおすすめします。
希釈せずにそのまま使用するタイプのほとんどの製品は容器がシャワーボトル形状になっているので、そのまま容器を傾けるだけで簡単に散布できます。初心者の方や散布面積が少ない方におすすめです。
散布する頻度で選ぶ
液体タイプは散布した雑草にはすぐ効くため数日程度で雑草が枯れ始めます。ただし新たに生えてくる雑草を抑制する効果は無いため、維持するためには定期的に散布しなければなりません。
粒剤タイプは効果が表れるまで長くて1~2週間程度の期間が必要ですが、3か月〜半年程度除草や防草効果が持続します。
散布する頻度は多くても「速く枯らしたい」という方は液体タイプを、枯れるまでの速さよりも「数カ月~半年に1回くらいに散布頻度を抑えたい」という方は粒剤タイプを選ぶと良いでしょう。
まとめ
除草剤には、液体タイプと粒剤(顆粒)タイプの2種類があります。
液体タイプの使い方は、希釈するタイプとそのまま使用できるタイプにわけられていて、希釈するタイプのものはキレイな水を使用してパッケージやラベルに記載の倍率で希釈して使用します。
粒剤タイプはそのまま土壌に撒くだけで使用することができるので、「希釈するのが面倒」という方におすすめ。
液体タイプは速く枯らすことができますが、新たに生えてくる雑草を抑える効果は無く降雨の影響を受けやすいなどの制約もあります。粒状タイプは遅効性ではありますが、約3〜6か月間もの期間除草・防草効果を維持することが可能です。
除草剤には、農薬として登録されている除草剤は花や野菜などを育てる農耕地で使用できますが、登録されていない除草剤は農耕地では使用できないので注意が必要です。
「どの除草剤を選んだらいいんだろう?」と悩んだら、今回ご紹介した液体、粒剤、農耕地用、非農耕地用の4つからおすすめする10種類の除草剤を参考に選んでみてくださいね!